2016年1月7日木曜日

テンションの音は1と5を動かせばよい

ジャズのハーモニーは5声で考えます。
クラシックは4声で考えますね。

分りやすい例ではジャズのビッグバンドのサックスは5人でしょう。
バリトンサックス、テナーサックス 2本 アルトサックス 2本 が標準です。

それぞれのハーモニーの時の担当の音は

バリトンサックス は ルート(1)
テナーサックス  は 3(b3)または b7(6、7)
アルトサックス  は 1    または  5

実はアルトサックスがジャズでは重要な役割をしています。

  1 の音は 9、b9、#9 に変化し
  5 の音は 13、b13、#5、11、#11 に状況に応じて変化して
サウンドをリッチにしています。

ビッグバンドは色つきのカラフルな音楽で、
ピアノトリオは白黒写真のような音楽に私は聞こえます。

でも音の使い方は全く同じなのです。
つまりピアノが弾ければビッグバンドのアレンジも自由自在です。
各楽器の音域と特性の知識とパート譜用に移調ができれば良いのです。

1. 上の譜面の①を見てください。

コードを5声で考えると、下から1
そして
 3(b3)または b7(6、7)
それから 1または5を置くようにします。

テンションを使う場合は単純に1と5の音を解決するコードのスケール上で動かせばよいのです。
①のターゲットコードはCなのでCメージャースケール上で動かしてみます。

D-7では1の音を2につまり9の音 E に動かすと b7の C と 少し間隔があいて上の5の音であるAに近くなって音の間隔のバランスも良くなります。

次のG7でも1の音を9のAに動かすと前のコードのD-7の5の音Aと同じ音なので動かさなくてよくなりスムーズになります。そして解決するコードCの6の音となり3つのコードの共通音になります。

また5のDを13の音のEに動かすとこれも共通音になります。
つまりテンションを使うとサウンドもリッチになりますがスムーズにもなるのです。

最後の C コードは構成音を増やして C6 として使います。
一番上の1の音を9thにすると C69 というコードになりますね。
ここで Cmaj7 の時もC6 として使ってください。
参考(歌姫に嫌われたければメージャセブン


2.それでは②の譜面のマイナーコードに解決する時はどうなるでしょう。

D-7b5 は9の音はb9のEbになるので動かせません。

G7 では1の音を動かすとナチュラルマイナー(自然短音階)の場合は
b9 のAbおよび
#9 のBb が使えそうです。

またメロディックマイナースケールのメロディの場合は9thのAも使える場合もあります。

5の音を動かすとb13のEbの音になりますね。

次にC-6のコードでは1を9のDに動かせます。


3.自分の耳を信じる事

メロディに対応してどのテンションの音が使えるのかを判断して音を決定して演奏します。

これも0.5秒以内ならばどんどん変更して自分の耳を信じて思うサウンドを作れば良いわけです。

行ったり来たりしても効果的です。

他のコードも同じように考えて音を弾けばよいのです。

コードもベースの音色が変化するメロディと考えればよいのだと思います。

簡単な方法は
メージャースケールでは9thが使えて、マイナースケールだとb9thだと思って、
弾いてみて違うと思えば変更すればよいのです。
何回もやっているとだんだん思ったサウンドが出来てくると思います。

このサウンドをビルエバンスとオスカーピーターソンが同じような組み合わせで使っています。
音楽的には対照的な二人なのですが。私もそれを知った時は驚きました。



Oscar Peterson - Autumn Leaves (transcription)

Bill Evans Trio - Autumn Leaves



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