2020年7月8日水曜日

アドリブはアレンジの一部

ジャズはアドリブがあるから難しそうと思っていませんか。

でもアドリブとはなにもアドリブソロだけのことではありません。
たしかにソロは一番目立つのでかっこよく演奏するのは難しいですね。
曲のテーマを弾くのも歌手が歌うのと同じなので大変です。
でもベースやドラムなど伴奏のパートも全てアドリブなのです。

小編成のバンドでは
メロディーと
コードと
リズムをたよりにそれぞれが即興のアレンジャーとして演奏するのです。

つまりベースがリズムのビートとコードの主な音を選んで
アドリブで伴奏しています。

そしてドラムがそれに花を添えるように
シンバルでベースのビートにハーモニーを付け
要所要所にダイナミックなアクセントをつけます。

そのリズムに乗って踊りながらテーマのメロディやアドリブソロを演奏するのです。
ピアノやギターなどのコード楽器はお互いが邪魔しないように
皆に分りやすいようにコードの音やリズムを添えます。
それに色々な楽器で合いの手のメロディやリズムで仕上げるのです。

一番大切なのは曲のテーマのメロディです。
1コーラスの長さはテーマに従い
コードも大体メロディの長く伸ばした音(0.5秒以上)の3度下のコードです。
Fly Me To The Moon や All the Things You Are などのコードはそうですね。

簡単なアドリブするのに理論は必要ありません。
リズムです。
メロディに基づいてジャズのリズムでアドリブをすることが大切です。
音がおかしいと思えば0.5秒以内に半音下げると合います。

私も最初はコードもセブンス位しか知りませんでしたが
リズムだけで適当にキャバレーなどでずうずうしく弾いていました。
実際にステージで恥をかくのが一番の練習になりましたね。
ダンサーにバンブルビーブギのピアノソロの楽譜などで
出来ませんと謝って易しい曲に変えてもらった事もありました。
今でも弾けませんね。

でも昔の録音を聞いてもリズムさえジャズになれば格好はついていました。

理論はアドリブをもっと魅力的にしたい場合に知っておいたほうが良いものです。
理論は皆がやっていることをまとめた物なので
革新的なことは自分で作らないとなりません。

まあオリンピックの100メートルの優勝タイムも普通の人の倍も早くは無いのです。
そこまでしなくても十分楽しめます。

アドリブも出来ると思えば出来るようになると思います。
聞いて聞いて聞きまくればアウトプットも出るようになります。
沢山の人が出来るのですからそんなに難しい物ではないわけです。

ジャズのジャズらしいところはリズムにあります。

それではエバンスの名演奏のバラードです。
Polka Dots And Moonbeams - The Bill Evans Trio

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