もちろんクラシックでも使っています。ドビッシーなどは
ナインス(9th)の音で有名ですね。
モダンジャズのハーモニーはクラシックの機能的和声とほぼ同じです。なんといってもあのマイルスディビスがジュリアードで習った事を取り入れて新しいスタイルをどんどん作っていったのですから。
まあ新しい事はほんの少し土台に追加して出来ていますよね。
それにバッハのメロディはそのままジャズになりますしアドリブのアイデアの宝庫でもあります。
Jacques Loussier - Chorale No. 1
つまりジャズはリズムが本質になるわけです。
ジャズのハーモニーは五声で作ります。
五声にすると1,3,5,7,8(1)の音になります。
1のルートの音と8(1)を重複します。
この重複した音の1と、倍音が大きな5の音を動かせば五声でも音がリッチになるわけです。
それに追加すると直ぐ傍に音があると邪魔になって音が濁りやすくなるのです。昔理論の本で省略する音の一覧表というのを見て、とても覚えられないと思っていました。でもよく考えると動かしているだけだったのですね。
テンションの音を使うには少しルールがあります。
曲の中でのコードの役割によって使えるテンションの音が変わってきます。
大雑把にはメージャの曲にはメージャースケール上の音(9th)が使えて、マイナーの曲にはマイナースケールの音(b9thなど)が使えるということです。自然にメロディになる音です。
自分の耳を信じましょう。
コードを5声で考えると、
下がルートの音1
そして
3(b3)または b7(6、7)
それから 1(8)または5(12)を置きます。
もちろん1と5を一オクターブ下げれば片手で弾けます。ただし3Eより低くなると音が濁るので注意してください。
テンションを使う場合は単純に1(8)と5(12)の音を解決するコードのスケール上で動かせばよいのです。
①のコードはCに向かっているのでCメージャースケール上で動かします。
D-7(Dm7)では1(8)の音を9の音 E に動かすと
b7の音 C と 3度の間隔になり響きが良くなります。
そして上の5の音であるAに近くなって音の間隔のバランスも良くなります。
楽譜上で綺麗な模様になると音も美しくなります。
名曲はオーケストラのスコアも美しいものです。
次のG7でも1の音を9のAに動かすと前のコードのD-7の5の音Aと同じ音なので動かさなくてよくなりスムーズになります。
そして解決するコードCの6の音でもあるので
3つのコードDm7G7C6の共通音になります。
また5のDを13の音のEに動かすとこれも共通音になります。
つまりテンションを使うとサウンドもリッチになり各声部スムーズにもなり歌いやすくなります。
最後の C コードは他のコードの構成音の数とバランスをとるため6の音を追加して C6 として使います。
(6の音はAなのでルートの3度下なのでよく響きます。)
一番上の1の音を9thにすると C69 というコードになりますね。
ここで Cmaj7 の時もC6 として使ってください。
参考(歌姫に嫌われたければメージャセブン)
2.それでは②の譜面のマイナーコードに解決する時はどうなるでしょう。
D-7b5 は9の音はb9のEbになるので動かせません。
わざと9の音を使う場合もあります。
G7 では1の音を動かすとナチュラルマイナー(自然短音階)の場合は(CDEbFGAbBbC)なので
b9 のAbおよび
#9 のBb が使えそうです。
またメロディックマイナースケールのメロディの場合は9thのAも使える場合もあります。(メロディが重要でそれをサポートするコードは沢山可能性があります。)
5の音を上に動かすとb13のEbの音になりますね。
次にC-6のコードでは1を9のDに動かせます。
このコードのサウンドをビルエバンスとオスカーピーターソンが同じような組み合わせで使っています。
音楽的には対照的な二人なので私もそれを知った時は驚きました。
Oscar Peterson - Autumn Leaves (transcription)
Bill Evans Trio - Autumn Leaves
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