一緒に分析してみましょう。
Autumn Leaves - Bass Transcription sam jones (somethin' else cannonball adderley)
イントロはGm6のベースパターンで延々と続いて、
0分50秒からマイルスの絶妙なリリカルなトランペットで
テーマが始まります。
5小節目(小節番号)の[A]から2ビートです。
5[A]
Cm7 F7 Bb Eb
Am7b5 D7 Gm Gm
このコード進行はBbメージャスケール上の
4度進行で「Fly Me To The Moon」 や「黒いオルフェ」などでも
使われているポピュラーなコード進行です。
この進行がスムーズに弾けるようになれば
殆どの曲が弾けますね。
この曲はGマイナーの曲に見えますが、
Bbメージャのようです、マイルスも219小節目で
サビの終わりのBbからエンディングに向けルバートにしています。
それでは5小節目から順に見て行きましょう。
Cm7
素直に2分音符でルート(1)を繰り返しています。
F7
ここでは1と5の音を使い3拍目と4拍目を4分音符にして
リズムに変化を加えています。
Bb
前の5小節目と6小節目の2小節のリズムと
ほぼ同じリズムを繰り返しているのですが
7小節目は8分音符をいれてほんの少し変えています。
音も1と5に続いて3の音(D)で次のコードEbの半音下からスムーズに上げています。
3の音はかなり効果的です。
Eb
ここでは6小節目と同じリズムパターンと
同じ上向きの1ー5、1の音を使っています。
つまりメロディも2小節づつのパターンなのでそれを
うまくサポートしてますね。
さて[A]の後半の4小節を見てみましょう。
9小節目 Am7b5
5小節目と同じように1の音を2分音符で続けています。
高い方の音がC-Bb-Aとだんだん下がってきています。
D7
6小節目と同じようにリズムは同じですが
1-1,3とぐっと下に向かい3の音(F#)から
低いGに向かいます。
11小節目と12小節目の2小節 Gm
ここではルート(1)のGから[A'}のCm7の[A]で使った
1オクターブ下のCの音に向かう準備のために
分散和音(1-5|8-5-3-5)と
リズムを8分音符を入れて変化させています。
さてここからのコードは[A]と同じです。
でも音楽に繰り返しは有りません、
どんな風に変えるかが腕の見せ所です。
13[A']
Cm7 F7 Bb Eb
Am7b5 D7 Gm7 Gm7
最初の13小節目のCm7
5小節目の音の1オクターブ下の音とリズムです。
ここから低い音が3小節つづいて16小節目のEbと
8小節目のEbと全く同じ音とリズムです。
F7 と Bb
次のコードのルートに向かうため
スムーズに1-1,3と同じリズムで上昇しています。
15小節目のリズムも7小節目と少し違います。
Eb
8小節目と同じ。
17小節目 Am7b5
5小節目と同じリズムで1オクターブ下。
18から20小節目の2拍まで10小節目からと同じ。
D7 Gm Gm
最後の2拍は[B]のサビに入るためにリズムを変えている。
最後の音は次のコードDの半音上から進行している。
21[B]
D7 D7 Gm7 Gm7
Cm7 F7 Bb Bb
サビの出だしと25小節目は3,4拍をリズムを四分音符に変えて変化をつけています。22小節目の3連音符、24小節目の8分音符に注目。
21小節目から2小節 D7
同じコードなので1のDから半音下からオクターブ上がって、
3連音符のリズムで8-5-1と戻り
3(F#)の音の8分音符でGmに繋いでいる。
23、24小節目 Gm
8-5と2分音符で少し安定して1に向かう。
24小節目は8分音符を交えて1-5-8-5、
最後の4分音符をb5にして次の小節のルートへ半音進行。
25小節目 Cm7
1-8、b3 と始めてb3の分散和音。
F7
1-1,3 と繋いで、
Bb 2小節
リズム的には23小節目の2分音符と同じ感じですが、
8-5-|1 と行く前に
8分音符で半音下からひっかけてアクセントにしている。
28小節目は少し落ち着いて1-5、1と次に備えている。
29[C]
Am7b5 D7 Gm7 Gm7
Am7b5 D7 Gm Gm(G7)
ここからは[A]と同じようなリズムで終わりの8小節に入ります。
29,30 は 2小節パターンのリズム
2分音符 2分|2分 4分4分 に戻り
Am7
1-1-
D7
1-1、3
30、31小節目 Gm
2小節にわたって分散和音で次のルートのAに向かう。
8-8、、5 |b3、5,1、b3
そして32小節目の全4分音符に8分音符を引っ掛けてはいるのが効果的。
33小節目から3小節
Am7b5 D7 Gm
とゆったりと2分音符でルートを弾いて
36小節目 Gm/G7
アドリブに入る所で半拍前からb3の音で
初めてのシンコペーション
そして3拍目からG7で1-3とアドリブをはやし立てています。
ここまで使った音はほぼトライアド(三和音)のみで、
リズムのみで変化をつけている。
リズムもシンコペーションはアドリブに入る一箇所のみです。
本当にシンプルが一番ですね。
たしかにベースがシンコペーションをやりすぎるとメロディのシンコペーションが生きてこないですね。
次回はウォーキングベースを見てみましょう。
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