2020年7月8日水曜日

ウォーキングベース 音とリズム

4ビートフィールでは各ビートを四分音符で弾いて
バンド全員をぐいぐい引っ張る役目がベースです。
ドラムのライドシンバルのレガートがそれをサポーして
まるでハーモニーを歌うようにモダンジャズの雰囲気をかもしだします。
ベースとドラムだけでも十分ジャズになっていて
いつでも他の楽器が歌えるようなファンデーションを作っています。

ベースは歩いているように聞こえるので
ウォーキングベースと呼ばれています。

それでは音とリズムはどういうメカニズムになっているか
一緒に研究してみましょう。

2ビートとの違いはリズムにあります。
ツービートではメロディを包み込み味を出して、
フォービートでソロと対話しながら刺激しています。

ベースはぐいぐいと引っ張るので
ビートより少しだけ先に行き
全員にエネルギーを与えます。
揺れかたはベーシストにより違いますし、テンポでも変化します。

音は基本的には2ビートと同じ使い方で
4分音符にするため同じ音やコードの音を追加したり、
次の音に行くのをスムーズに動かしてメロディックにしてます。

つまりベースで大事なのは
良いリズムで
コードのシンプルな音を(1と5ときどき3)
しっかり出す事です。

基本的なルールは(中央Cを4C、続くと省略)
1) 2ビートに4分音符で追加する。
同じ音、オクターブ、5の音、コードの音(数字には#、bも含む)

1-1-5-5 例 C:2C-C-2G-G 、 
 Bm7b5:1BーB-2F-F

1-8-1-1 例 Dm7:2D-3D-2D-D

8-5-1-3|1 例 G7:2G-2D-1G-1B |C:2C

8-3-5-8 例 C:2C-1E-1G-2C

2) スケールで動く

1-2-3-1 例 F:2F-2G-2A-2F (ど ぅれ み ど)

1-2-3-5 |8-7-6-5
 例 Bb:1Bb-2C-2D-2F|2Bb-2A-2G-2F
 (ど ぅれ み そ|ど てぃ ら そ)

3) 半音で動く
(II)1-1-5-b5 |(V)1-3-5-b5|(I)1
例 Dm7:2D-2D-2A-2Ab|G7:2Gー2B-3D-3Db|C:3C

8-3-4-4#|5
例 C:3C-2E-2F-2F#| 2G

4) スムーズに動かすためにリズムを変えて音を挿入
1-3-5-(6#67)|8     ( )内は3連音符
例 C:2C-2E-2G-(2A2A#B)|3C

以上の組み合わせで殆どのことは出来ると思います。

シンプルなルールでしょう。

ベースを始めて3ヶ月くらいで
バンドデビューしている人も沢山います。
キーボードでベースのパートをやっても良いし、
ピアニストにも良い練習になりピアノもすぐうまくなります。
ジャズのハモンドオルガン奏者は左手のベースラインで素晴らしいグルーブを出します。
ベースラインの勉強はアドリブの基礎でもあります。

ジャズピアニストも他の楽器の人もベースラインを研究するのが早道ですし、しなければならないものです。

ウォーキングベースもスケールや半音進行で
重要なコードの音(ターゲットノート)に向かって進行したり、
数が足りないと三連音符や八分音符にしてつじつまを合わせる。
そして対位法的なメロディを演奏するなど複雑にも出来ます。
アイデアしだいですね。

でもまずは簡単な組み合わせで出来るところまでやることです。
シンプルほど美しいものはありません。

サムジョーンズ、レイブラウン、ポールチェンバースなどのベースラインは最高のお手本です。

2:00からの37小節目の[A]からのアドリブのフォービートから
1小節づつ研究してみてください。
Autumn Leaves - Bass Transcription sam jones (somethin' else cannonball adderley)

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